ご縁と時間の巡り
―引き寄せの力がある墨のように ―
ここ数年、ありがたいことに、
たくさんの先生方や、墨にまつわる職人さん方と
ご縁をいただく機会が増えました。
ある先生との出会いを皮切りに、
少しずつご縁が広がっていっています。
ひとつひとつの出会いが、静かに心に染み込んで、
気づけば「人とのつながり」について
考えることが多くなりました。
人との関わりって、本当に不思議で、
巡り合わせのようでもあり、
偶然じゃないような気もします。
これまでも、自分に足りないものがあるとき、
ふっとピースを足してくれる人が現れることがありました。
いくつもの流れが重なって、
そっと引き合わせてくれているのかなぁと感じます。
若い頃は、「出会う・別れる」「合う・合わない」で
終わってしまうことが多かったけれど、
今になって思います。
「あの出会いがあったから、今の自分があるんだな」と。
毎日選んで食べるものが、10年後の自分の体をつくるように、
今そばにいる人との関わりが、
これからの自分の心や生き方をつくっていく。
そんな気がしています。
生徒さんたちと墨を磨っているときも、
「もっと書きたい!」という子が次々に現れて、
やっぱり、引き寄せの力があるんだなぁと感じます。
目には見えないけれど、確かに人を惹きつける何かがあって、
墨を通して、それを感じることが多いのです。
出会いもご縁も、きっとそういうものなのかもしれません。
静かに、確かに、巡っている。
人の出会いは本当に不思議で、ありがたいものですね🙏